船側渡し

約定品を船積み港に停泊中の本船の船側まで運び込み、本船の船積み用素具の達するところで引渡すことを条件とする船側渡しと言います。本来は木材取引に用いられてきましたが、アメリカの一流開港にあるように、本船と埠頭貨車とのあいだに、接続荷役の行われる港湾設備の完全なところでは、この条件での取引が多くなりました。
埠頭渡しとは貿易上の埠頭渡しは、約定品を指定到着港の埠頭に陸揚げし、その埠頭より引渡すことを内容とする輸入貿易用語です。これには埠頭の構造によって平行岸壁渡しのエクスキュー、突堤岸壁渡しのエクスピア、これらを総称したエクスウォーフなどがあります。また人工港であるドック型港湾では、その両岸壁が積みおろし埠頭を形成しており、アメリカでは、この種の埠頭をドックと慣称しているために、埠頭渡しを広くエクスドックと呼んでいます。
現場渡しとは契約物品の所在している現場で、引渡しの行われる売買案件を言います。しかし実際の契約用語としては、その引渡し場所が明らかに示されるもので、製造品なら工場渡し、農産物なら農場渡し、鉱産物なら鉱業所渡し、卸商品なら売り手倉渡し、小売り商品なら店頭渡しとなります。
引受渡しとは引受けに対する書類引渡しの略語で、船積み書類が、為替手形の担保となっでいるときは、原則として手形金の支払いがなされて書類を渡す方式によるものです。しかしその手形に信用状がつけられている場合や、手形振出入が、手形買取銀行の要求するだけ別損保も差入れ、保証人も立てる場合には、支払人が手形を引受けると同時に担保の書類を渡してくれます。この手形をDA手形と言います。この条件は引受けを行ってから期限に支払うまでの間に、その貨物を換価する余裕があるために輸入者にとっては有利になっています。

お金と貿易

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