貿易外収支

貿易外収支は政府の経営勘定の一項目で、輸出貿易による対外収入と、輸入貿易による対外支出以外の、特殊事情により生じた国際収入および支出のことを言います。主なものは対外資本投資に対する利潤、公債の利子、株式配当などの授受、有価証券の売買、運送業務による運賃、用船料、保険業務による保険料、銀行業務による為替手数料などの収支、旅行や観光による収支、移民の送金および受入れ、特許権やノウハウなど各種権利による収支などがあります。
特需収入とは国際貸借上、輸出貿易と同一の効果をもつ特需によるドル方式のことで、日本での特需とは、朝鮮戦争を契機として起こった特別需要のことで、広義では朝鮮、沖縄および内地関係の駐留米軍支出のすべてを含み、昭和27年だけでその額は約7億8000万ドルにものぼりました。同戦争の休戦協走によって、その特需は減退しましたが、それにかわる復興特需もあり、貿易外に含まれるドルやポンド地域の軍開係や、MSA農産物購入補による受取り増も多く、それがベトナム戦争のための特需とともに、日本の収入に一つの役割を持っていたのでした。

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