リーズアンドドラッグス

平価の変更が近い将来に行われるかもしれないという思惑が働くと、日本の輪出業者は、外貨建て輸出の代金の回収を急ぎます。これまで1ドル120円で受取れたものが110円とか100円しか受取れないためです。逆に輸入業者は支払いを遅らせる。この側では切上げ時期まではご120円支払わなければならないところを、それ以下で支払えばよいからです。このように輸出入業者が決済の時期を意図的に早めることをリーズ、遅らせることをラッグスと言いますが、これ以外に商品そのものの輸出入時期やそれにともなう為替の予約を早めたり、遅らせたりすることもこの内容に含まれます。この結果、外国為替市場で外貨がだぶつき円相場の天井高となって、中央銀行は円売り外貨買いの平衡操作を行うこととなり、外貨準備の増大を加速化することになります。反対に切下げの場合にはその減少を加速化するために通貨危機が増大されます。

お金と貿易

        copyrght(c).お金と貿易.all rights reserved

お金と貿易