ウェーバー

ウェーバーとは固有の意味では、その権利や主張を任意あるいは故意に放棄することを言いますが、現代用語としては、ガットにおける自由化義務の免除を意味し、同規約25条にもとづいて、輸入制限の禁止と開税の相互引下げなど、自由化の義務を免除される特例のことを言います。その承認は加盟国投票の3分の2を要しますが、輸入に緊急事態が起こったときは、2分の1の単純多数決による簡単な手続きで承認されます。これをハードコアウェーバーと言います。ガット会議でウェーバーが得られると自由化の時期を延ばすことや、その実践を現在程度に留めることもできます。
残存輪入制限とはガットが公式に認めていない輸入制限の仕方を言い、2国間あるいは多数国間で協議し、その品目をガット事務局に通告すれば、たいていは輸入制限措置がとられるために事実上は、ガットがこれを黙認した形となっています。公式のガット義務免除案項は、ハードコアウェーバーになりますが、これは現在のIMF8条国では、一国も適用されていませんでした。しかし大部分の8条国は、この非公式な残存輸入制限を行っています。

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