輸出入リンク制

製品の輸出とリンクさせることによって、その原料輸入を可能にさせる貿易制度が輸出入リンク制です。日華事変が起こり為替管理が強化されたとき、自国品を輪出しその外貨を取得することを条件として、外国原料の輸入許可を与えたことが最初でした。それ以来管理貿易下の輸出産業および加工貿易奨励に、適切な対策として採用されてきました。戦後も、綿花や羊毛などの輸入に、外貨資金を割当てて利用させる必要上から、製品の輸出実績にリンクして、個別的にその輸入資金を決定しました。
逆リンク制とは綿製品を輸出した実績に対して、原綿の輸入を認める常例のリンク制とは逆に、アメリカの日本綿布市場を確保する必要により、アメリカ綿花を輸入した業者にだけ、その輸入量に応じて綿製品の対米輸出を認める制度のことです。日本では昭和31年からアメリカの余剰綿花を受入れることとなりましたが、同国綿花の価格は綿花の国際価格に比べて割高なために、適常のリンク制輸入では、予定の輸入量をカバーできない恐れがあったために、綿製品の対米輸出調整と米綿輸入促進のために、この逆リンク制がとられました。
補償リンク制とは国内価格より安く輸出する代りに、利潤の多い外産物資を輸入させるご特殊のリンクバーター制のことで、砂糖、羊毛、パルプなどのリンク物資の輸入利益により前者の損失を補償させようとする。一般には、補債取引とも言います。台湾からのバナナ輸入と格安輸出とにその適例をみるように、有利な輸入と不利な輸出とを抱含せるため、抱合せりンク制とも言います。

お金と貿易

        copyrght(c).お金と貿易.all rights reserved

お金と貿易