輸入割当枠

輪入割当枠とは輪入割当制にもとづいて設定されている輸入品の限度枠のことで、品目については輸入貿易管理令別表に定められています。これは、国内産業保護のためにとられた輸入制限措置で、これらの品目を輸入する場合には通産省に輸入割当申請を提出しなければ割当てが受け られず、為替銀行での輸入承講が得られません。この制度にたいしアメリカその他各国から強い自由化要請がありました。
緊急輸入とは需要供給の緊張をゆるめるため、緊急措置として行われる輪入のことで、設備投資の急増や、事変の突発などで、一時的に急増した需要のため、に生産能力の不足が生じたり、又はストや災害などで、一時的に生産が停止して供給不足が生じたときに臨機の対策として採用されます。農物作不況による食糧の輸入などは、その適例です。
昭和39年4月の管理法一部改正によって、これまでのFA制およびAFA制に代って新たに採用された輸入割当方式が輸入数量割当方式で、これは数量を基準とした割当方法により輸入の承認を与えるもので、割当品目の決定や、その品目ごとの輸入割当ての数量限度については、通産省は、各物資の主務官省の同意を得たうえで行うことになっています。この数量割当原則が、技術的に困難または不適当な場合には即した価格で割当てることとなります。こうした末に自由化品には、国際競争力が弱く自由化の困難な農水産物や工業製品が残されています。こうして従束の為替制限という形でなく、この数量割当方式によって現制することにより、国内産業の保護を図ることとなりました。

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